代表者 白川栄美 経歴

 英国留学歴12年の通訳・翻訳家であり、英国認定アーキビストの資格を持つ記録・アーカイブズ保存管理の専門家。

 小学校5年生のときに、小学館イングリッシュスクールの訪問セールスの女性と母が玄関先で話しているのを聞き、「習いたい!」と大声上げて二人の前に飛び出していったのが、英語との最初の出会い。スクールで購入したカセットテープに録音されていた英語の童謡のいくつかは、歌詞を記憶し繰り返し歌っていたが、大人になって自分が覚えていた歌詞が、11歳当時の耳で覚えた音をベースにしたもので正しい歌詞ではなかったことに驚いたことを今でも覚えている。この頃から漠然と将来外国に住んでみたいと思うように。

 高校入学後渡英するまでの数年間通ったECCの中上級クラス。その時に出会った講師陣の影響で、本格的に英語を将来の仕事にしたいと考え、外国語大学進学を決意。

 京都外国語大学英米語学科に入学したが、ネイティブのような英語力の同級生が多く、良い意味でショックを受ける。アメリカ人の高校生に交じって1年間高校生活を経験した彼女たちから刺激を受け、本格的に海外留学の準備を始める。 

 21歳で渡英後、英国リバプール大学考古学・古典学・古代オリエント学部古代エジプト学科にて学士号、修士号、博士号を取得。博士研究のテーマは古代エジプトにおける言語。博士論文のタイトルは「Sound Metaphor: Functions of Wordplay in Ancient Egypt(音の比喩:古代エジプトにおけることばあそびの機能)」。
 博士号取得後、同大学大学院にて記録情報管理およびアーカイブズ学を学び、英国認定アーキビストの資格取得。

 帰国後、フジテレビ主催の「ツタンカーメン展」の学術協力および翻訳に携わり、12年に亘る英国留学で「ネイティブの英語感」が身についていることを実感。医学会や産業メーカーなどでフリーランスのアテンド通訳として積極的に活動し経験を積む。

 その後、資格を活かし、社史専門出版社や国立公文書等指定機関で、記録情報管理のコンサルタンおよびアーキビストとして6年間キャリアを積んだが、怪我のため退職。

 日本アーカイブズ学会の委員を務め、UNESCO主催の文書遺産のリスクマネジメントワークショップなどに専門家として参加。

 通訳・翻訳海外で行なう学術研究に関する調査プロジェクトに研究協力者として初めて参加した際に担当した現地でのアテンド通訳で、プロジェクト担当者より「あなたの通訳はわかりやすく、通訳者にむいている」と言われ、手ごたえを感じた。

 アーカイブズの仕事をしている時は資料と向き合う時間の方が長く、自分はもっと人と直接触れ合いつながる仕事の方が向いているのではないかと感じていたため、退職後は、本当にこの先ずっとアーカイブズの世界で生きていきたいのか自問自答を繰り返す傍ら、学術関係の海外プロジェクトにアテンド通訳として参加し、ことばで人と人をつなげる通訳のおもしろさとやりがいを再実感した。

 また、医者である弟の医学論文やプレゼンテーションスライドの翻訳や校正を手伝うにあたり、Editageのような会社にはないネイティブに近い感覚でクオリティの高い翻訳サービスを提供できることがわかり、ことばのエクスパートとして生きていくことを決意。

 2020年3月に株式会社emis consultingに代表取締役として就任。

 

【学歴・専門分野】

1997年7月 

リヴァプール大学 文学部考古学・古典学・東洋学科古代エジプト専攻卒業


1998年12月

リヴァプール大学大学院 文学部考古学・古典学・東洋学科古代エジプト学専攻卒業 MA取得


2009年2月

リヴァプール大学大学院 博士課程 文学部考古学・古典学・古代エジプト学科古代エジプト学専攻 Ph.D取得


2011年12月

リヴァプール大学大学院 人文学部音楽・文化・言語学科アーカイブズ及び記録管理学専攻卒業
Postgraduate Diploma(大学院ディプロマ)取得

【主な職歴・実務実績】

2014年8月~2018年5月 

国立大学法人東京大学総務部総務課 東京大学文書館 アシスタントアーキビスト(学術支援職員)


2018年10月~2020年2月 
通訳・翻訳およびリサーチコーディネート(フリーランス)
・ビジネス通訳や海外調査訪問における逐次通訳やビジネス文書・学術書等の翻訳等


2020年4月~現在

国立大学法人東北大学学術資源研究公開センター史料館 協力研究員

■アーカイブズ実務経験
2012年7月

エリザベス・サンダースホーム資料調査に参加


2011年1月
ロスチャイルド銀行アーカイブズ(英国ロンドン) 記述編成実習


2010年12月

レコードマネジメント・コンサルティング・プロジェクト(リバプール大学)


2009年5月~7月

大学共同利用機関法人人間文化研究機構国文学研究資料館 外来研究員(高橋実教授及び青木睦准教授の指導のもと実務研修)

 

2009年5月

山梨県大月市星野家文書民間資料調査に参加
 

 

主な著書・論文

【学術雑誌論文査読付】

  • 「記録管理の国際標準「ISO30300」への期待と和訳試案」、共著、全8p、『情報管理』、vol.57. no.5、2014

【専門学術著書】

  • 『レコード・マネジメント・ハンドブック―記録管理・アーカイブズ管理のための』、共著翻訳、全399p、日外アソシエーツ、2016年6月25日

  • 『Ttutankhamun and the Golden Age of the Pharaohs:エジプト考古学博物館所蔵ツタンカーメン展』、共著、全217p、2012年

  • [その他の論文]

  • 「保存と利用公開のバランス」、『東京大学文書館ニュース』第54号、全2p、2015年3月31日

  • “Appraisal Theory and Practice in UK Public Archives: In Relation to Principlesof Richard Cox and Vern Harris”、単著、全12p、University of Liverpool, 2011年7月

  • “The Role of Learning in Archives Service and How to Promote it”、単著、全13p、University of Liverpool、 2011年5月

  • “A Balance between Preservation and Access – County Record Offices”、全16p、単著、University of Liverpool、 2011年5月

  • 「日本の文書館・公文書館における現状と問題点に関する考察-保存環境管理の視点から-」、全64p、単著、人間文化研究機関国文学研究資料館保管、2010年1月

  • Sound Metaphor: Functions of Wordplay in Ancient Egypt , University ofLiverpool, 博士論文, 2008年6月

【調査報告書】

【書評】

  • 上平庸平編『アーカイブズ学要論』の書評、『京都大学大学文書館研究紀要』、
    第13号、2015年3月、https://repository.kulib.kyotou.ac.jp/dspace/bitstream/2433/198152/1/kua013_097.pdf

【その他の著書】

  • 『ツタンカーメン展子供ガイドブック』、共著(監修・執筆)、全32p、2012年